グラフィックデザイン

グラフィックデザイナーはやめておけ?の理由と現役デザイナーの本音

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こんにちは、kinopiです。

グラフィックデザイナーと検索するだけで「やめておけ」が上位に上がっていますね。

間違いではないし、でも「それだけではないよ」っていう面も紹介したいです。

どこかで誰かが「グラフィックデザイナーになりたい」と思っている人に向けて記事を書きましたので、よかったら読んでほしいです。

私は50代の現役デザイナーで、いくつかの会社を渡り歩いているので、その経験からお話しますね!

辛い?!グラフィックデザイナーをやめておけの理由

残業が多い

結論、確かに多いです。定時に終わることは、ほぼないですね。

ノー残業デーは聞くことはありましたが、毎日定時で終わるところは限られています。

「残業多いのは嫌だ!」と言う人や自分の時間を優先したい人には向かないので、会社員で働くことはおすすめしません。

しかし良くない働き方の状態ですとスタッフは疲弊するばかりです。

さらに残業が発生するのに、残業代がでないところも多いです。

ちなみに私は6回転職しましたが、残業代が出た会社は1社だけでした。

私が勤める会社は残業をまず減らすことを目標に、スケジュールの改善とクライアントとの打ち合わせを丁寧にして、無駄な作業をできるだけ減らしていきました。

定時は難しいですが、まれに22時はあるものの、遅くても21時には退社できる日が増えています。

しかも9時始まりが10時になって、およそ3時間は短縮できています。

そして時間を調整するにはスタッフたちが社内状況を意識していることも大事です。

「自分の仕事が終わったから帰る」でも問題ないですが、手伝うことで早く切り上げられるし、頼ることで仕事も捗ります。

愚痴で終わらせるのではなく、解決のために提案を聞いてくれる企業だといいですよね。

ミスの精神的ストレス

校正の専門スタッフが在籍している会社は少ないです。

デザイナーもミスが起こらないように最善の注意をしていますが、絶対の保証はどこにもないのです。

グラフィックは印刷に入ってしまうと直しが効かないので刷り直しかクライアントさんの厚意でそのまま使っていただくことになります。

とにかく納品後も夢に見るくらい必要以上に気にかけてしまいます。

理不尽な修正が多い

まれにデザインテイストを決めたのに「やっぱり違う路線で」と言われることがあります。

思ってたイメージと違うことは、業界ではあるあるです。

しかしデザインを変えるとなるとほぼやり直しに近いので、せめてスケジュール調整はお願いしてみましょう。

また的確なチェックバックがもらえないこともあって、何度もやりとりが続く場合もあります。

クライアントはうまく表現できません。ですからこちらから「こういうふうに変えるのはどうでしょう」と提案するように正解に持っていくようにしましょう。

クライアントと一緒に改善できるように打ち合わせを綿密にしていくことで無駄な修正も減っていきます。

グラフィックデザイナー

なぜだかわからない、クライアントから下に見られることがある

ほとんどは良いクライアント様です。

なぜだかわかりませんが、まれに「デザイナーでしょ」や「言わなくてもわかるでしょ」と言われる場合があります。

いちばんはクライアントの商品やサービス売上に繋がるように、私たちは一緒にいいものをつくりたいだけです。

できるだけクライアントの手間をかけずに、スムーズに作業を進めるられるように心がけています。

しかし私たちの業界でもクライアントではなく、例えば印刷会社に上から目線で物を言う人がいます。

「仕事を出してあげてるんだ」と思っているからでしょうか、周りは意外にそういう態度を見ています。

どの企業でも同じ目線で対応しましょう。

体力がいるし、体を壊しやすい

私はいろいろ我慢して働いていました。

それがいいとは思っていないし、体調が悪い時は休んで、リフレッシュした方がはるかに効率がいいです。

あなたの仕事である前に会社の仕事です。

あなたが無理してミスをした時に迷惑がかかるのは、クライアントです。そして会社の評価も下がってしまいます。

休むことは決して迷惑なことではありません。

周りのスタッフの助けを借りながら、仕事を進めていくようにしましょう。

やっぱり、グラフィックデザイナーはやりがいがある仕事

クライアントから直接喜びの声が聞ける

グラフィックデザイナーの仕事はクライアントの問題や要望を解決することにあります。

世に出た制作物の反響で集客がいつもよりよかった!デザインもよかった!と喜んでもらえると本当にうれしいです。

さらにはエンドユーザーにも喜んでもらえれば、制作の苦労も吹き飛びます。

自分の作った制作物が世に出て感動する

テンションがあがります!くせになる喜びです。

雑誌や新聞に自分の作った広告が世に出ると、掲載された雑誌や新聞を購入し、ポスターが貼られれば現地まで行って写真を撮ったりしました。

今でも一番最初に世に出た雑誌の広告は保管しています。

達成感を味わえる

たくさんの人が関わるほど達成感も大きく感じられます。

クライアントの想いを形にし、反響を得た制作物の作業工程はたくさんの苦労があります。

試行錯誤を重ね、何度も修正を繰り返しながら、理想形を目指してきたのです。

粘り強く努力を続けた末にたどり着いた制作物は、なんとも言えがたい達成感を感じることができます。

自分の力量不足が成長するチャンス

知らなかった領域に踏み入れる時は成長のチャンスです!

怖さもあるけど、できることが増えるので、自ずとスキルが上がっていきます。

最初は先輩デザイナーの元で少しずつできることを増やしていきます。

修正対応や画像処理、雑用が多いですが、これは他人の作ったデータを見ることで、いろんなことが学べます。

他人が考えているデザインは自分で思い付かないこともあるので、技を1つ獲得する感じです。

データだけでなく、先輩の動きや対処の仕方、デザイン以外にも学べるところがあります。

「怖くて私にできるだろうか?」と自信のない時もありますが、必ず誰かがフォローしてくれますし、自分ができる範囲を超えることがあなたの成長につながります。

できることが増える喜びって気持ちいいです。

独立できる

フリーランス

ある程度の経験でフリーランスに!

一通りの制作段階を踏んで、キャリアを積めばフリーランスでもやっていけます。

さらには就職せずに、いきなりフリーランスをされる方もいます。

今はクラウドソーシングもあるので、クライアント探しにはあまり困らないでしょう。

私も結婚後3年ほどフリーランスを経験しました。

自分で時間を調整しながら働けるし、残業から解放できたことがいちばんのメリットでした。

半月働けば、毎月もらっていた給料より多かったです。

この時は知り合いの紹介でお仕事をもらっていました。

自分で営業をかけてお仕事をもらうのは、本当に難しいので誰かのサポートを受けられるのであれば使うことをお勧めします。

ライフスステージが変わっても続けられる

デザイン系の仕事で独立する人、会社員が性に合っている人、働き方が選択できることはいいですね。

2020年のコロナウィルス感染症の影響で、リモートワークが定着し、企業側も対応できるようになっています。

女性は特に結婚や出産で働き方を制限しなければならない人もまだまだ多いのですが、デザイナーも在宅で仕事ができるようになってきたのはとてもいいですね。

会社員でなくてもデザインの仕事が続けていける環境ができています。

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グラフィックデザイナーは働く環境でかわる

働く環境

インハウスデザイナーとは

インハウスデザイナーは、企業内に所属しています。企業の製品・サービス・ブランディングに関わるデザイン業務を幅広く担当するデザイナーです。

デザイン会社に比べて定時に終われることや残業時間も少ない傾向です。

時間を優先してデザイン系のお仕事をしたい方は、インハウスデザイナーがおすすめです。

ただし、残業があるかもしれないし、休日出勤だってあるかもしれません。面接時に確認はしてください。

企業の事業成長に貢献できるやりがいのある仕事である反面、企業に関係するデザインの仕事が中心です。

不安材料として「スキルが上がらない」や「評価がわかりにくい」というようなお話を聞きます。

評価がわかりにくいというのは、デザイン的に良いのか悪いのかを知りたいのでしょう。

デザインは細部にこだわるほど、洗練され美しさを増します。

しかし商業デザインは課題解決ができていれば、デザインはある程度のスキルで問題ないです。

デザイン性を極めるなら自分でスキルを磨く努力をプラスしていきましょう。

インハウスデザイナーでも立派なデザイナーはたくさんいます。

制作過程で細かな分担ができているか

チームワーク

広告ができるまで、様々な役割と業務分担があります。

プランナー広告目標の策定、ターゲット分析、広告戦略の立案、広告予算の算出、広告効果の分析、改善策の検討など
ストラテジスト広告戦略の立案、メディア選定、広告スケジュールの調整など
コピーライターコピーの作成
デザイナー(web・グラフィック)デザインの作成
メディアプランナーメディア選定、広告スケジュールの調整
広告運用担当者広告クリエイティブの配信、広告効果の測定

各フェーズには担当者がいて、それぞれが専門的な知識を活かして業務を進めていきます。広告制作はチームワークが求められる仕事ですので、コミュニケーション能力が重要です。

しかし、これをグラフィックとwebだけで分けられている会社も少なくありません。

広告制作会社は少人数の事務所が多く、企画からデザイン、制作、スケジュール管理を1人で担当する場合もあります。

少人数では他の案件も並行して進めなければならないので、人数や時間をかけられないのがしんどいところです。

グラフィックデザイナーの将来性

グラフィックデザイナーの将来性

インターネットが普及した時、紙媒体は消えると言われていた

紙媒体が無くなるのはまだ先です。

30年くらい前に当時勤めていた会社で初めてMacを導入しました。

ここからしばらくすると急速にデジタル化が進み、紙媒体はいずれなくなるだろうと言われるようになります。

確かに、デジタル化で紙の広告物を発注する企業が減ったのは事実です。

しかしどうでしょう、今でも紙の広告が無くならないのは、「ネットだけで集客は難しい」を証明しているようなものです。

紙の広告はデザインだけでなく、印刷代、ポスティング代と経費がかさむ物です。

経費はデジタルよりもかかるかもしれませんが、紙の広告をポスティングするだけで効果は2倍以上になるのです。

例えばマイホームを考えている人は積極的にハウスメーカーや工務店、不動産情報を探す行動をします。

そしてマイホームはまだ考えていなかったが偶然ポスティングで見たチラシで興味が出てきた。←ここにプラスが生まれるのです。

広告費が削られる企業もありますが、大切なお客様を取りこぼしてしまうことになりかねません。

紙の広告も大切な営業ツールですし、グラフィックデザインもしばらくは続きます。

20代後半、30代のデザイナーが不足(勝手な推測論)

データは少し古いですが、やっぱり20〜30代のデザイナー人口がいちばん多いです。

「20代、30代のデザイナーが不足してるな」と思ったのは、求人募集の時です。

私の推測で話しますが、20代はwebデザイナーになりたい人が多いと思っています。紙の広告はもう需要がないとか。でしょうか。

30代は家族を持つことで現状から動けないことが多いことや独立される方も多いでしょう。転職する人は少ないです。

未経験(職業訓練校卒)・キャリアの浅い20代前半、ちょっと訳ありな40代の応募が比較的多いです。これはあくまで勤務していた会社での話です。

即戦力やチームリーダーになってくれるような人材はなかなか見つかりません。募集を打つタイミングもあるのですが、30代が応募してきてくれる人(経験者)は本当に少ないです。

webデザイナーが飽和状態でグラフィックデザイナーは今がチャンス!

webデザイナーは人気の職業です。SNSでもよく見かけますが、副業や在宅ワークとして成立しています。

webデザイナーの募集も普通にありますが、webデザイナーはそれ以上に多いです。

もしグラフィックもやってみたいと思う人は先にグラフィックから始めてもいいと思います。

なぜならグラフィックは情報処理能力やレイアウト構成も養われるので、感覚として鍛えられるメリットがあるので挑戦してみて欲しいです。

デザイン力のスキルがめちゃくちゃ上がりますよ。

AIを活用できる職業

AIが急速に発展して、「いよいよグラフィックは終わりなのか?」と思わせられるのですが、実はとても相性がいいのです。

まだまだAIでは広告は作れません。

それどころか、著作権や登録商標、パクリ疑惑、諸々危なっかしいのでお任せではできません。

また広告は人と人をつなげる「生物(なまもの)」です。

人の気持ちを汲めなければいい広告はつくれません。

データや統計だけではできないことなのです。

しかしAIを使うことでデザイナーは大変便利になります。

情報収集や一部のコピーライティング、細かな画像処理はある程度AIを頼ることで時短になります。

今まで切り抜き画像を何時間もかけていた作業が数分で終わるのです。

これこそコンピューターの使い所です。

【まとめ】グラフィックデザイナーは「やめておけ」にならない職業

グラフィックデザイナーはこれからも需要がある職業で、AI化が進むほど楽になります。

むしろグラフィックデザイナーはおすすめの職業です!

しかしグラフィックデザイナーになるには、好きだけではできません。

「やめとけ」と言われる理由もあります。

しんどい、きつい、給料も安い。

確かにその通りかもしれませんが、やっぱりあなた次第で環境は変えられるし、立派なデザイナーとして活躍する人もいるのです。

これはグラフィックだけではありません。どんな職業でも最初はしんどくて、きついはずです。

私は最初イラストレーターになりたくてデザイン事務所に入社しました。

実はグラフィックデザインを知らなかったんです。

初めて自分が作った広告を世に出した時はうれしすぎて、結局イラストレーターよりグラフィックの楽しさを知ってしまったんです。

広告はクライアントの売り上げに貢献し、エンドユーザーが喜んでもらえるなんて幸せしかありません。

「やめとけ」の言葉よりも、やってみたいと思う気持ちを貫いて、ぜひ挑戦して欲しいです。

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